何でもかんでも平成最後であるこの4月であるが、おそらく平成最後になるであろう桜見物をする日々である。ソメイヨシノは散ってしまったので、それ以外の品種を愛でることになる。朝のジョギングをサイクリングに切り替えて、世田谷観音に行って来た。
学芸大学付属高校の隣にあるこの寺だが、世田谷山観音寺というのが正式名称で、本尊が聖観音菩薩で、他に不動明王、阿弥陀如来、仁王、特攻観音、韋駄天、五百羅漢、地蔵菩薩、七福神、マリア観音などなどが祀られているという。この寄せ集め感は、私が愛する秘宝館に通じるマインドセットではないだろうか。美味いものは何でも入れる、海鮮丼のごときサービス精神だ。初めて訪れたが、身近にこんな良いスポットがあったとは。
朝の清廉な空気もあって、境内は清々しく美しい。朝から参拝者が来て、パンパンと小気味良い手拍子をしてお参りをしていく。
特攻観音て何だろうとまず思うわけだが、大戦末期の特攻隊員の慰霊の変化だそうな。「国敗れて山河なし。死して護国の鬼たらむ」とか朝から読んで当時の不条理を感じる。
夢違観音。悪夢のごとき出来事を良い夢に変えてくれるそうな。この手の細長いオブジェを撮る場合、画面内のどこに配置するのか悩む。問題が単純な分、典型的な解があるのではないかと思ってしまう。とりあえず真ん中に置いておけば無難で、そして被写体の視線方向にほんの少し多めに空間を撮るというのが私がよくやる構図だが、凡百なだけとも言える。
多宝塔。中には多宝如来と釈迦如来がいて、周囲を四天王が守護しているという仕立て。四天王の細部まで作り込まれていて感心する。
神なのか仏なのか妖怪なのかよくわからないオブジェ達があるが、それぞれ本気の何かなのだろう。
こういう蘊蓄がそこかしこに書いてあって、勉強になる。
本堂の屋根には黄金の鯱鉾。威光が増し増し。
というか、桜を見に来たのだった。ここにある鬱金(うこん)というのはかなり珍しい品種で、桜なのに黄色っぽい花が咲く。ピンクでも白でもなく、この淡い黄色に包まれるのは不思議な気分だ。枝ごとにかなり色合いが違うのがまた面白い。これを見ると金に困らないそうな。レンズはM.Zuiko 25mm F1.8。よく写る。
珍しい桜と言えば、東山まちかど公園に植えてある御衣黄(ぎょいこう)というのもある。鬱金よりもさらに葉緑体が多く、黄色というよりは黄緑色の花が咲く。
公園の管理員の人と話していたら、隣の旧東山公園の方にも御衣黄があると教えてもらったので行って見た。こちらの方が枝ぶりは見事だけど、緑がなぜか薄かった。おそらく咲いた直後の方が葉緑素が濃く、しばらくすると脱色して赤みを帯びてくるのだろう。
西郷山公園も多くの種類か桜がある。目黒川で満足している場合ではなく、ちょっと歩いてこっち来た方がよっぽど楽しめる。
関山。とかく派手。
鬱金。これで2回も見たから、しばらく金に困らないといいな。
一葉。なんだかショートケーキみたい。
普賢象。透き通った花弁と整った形が素晴らしい。これ最強かも。
碑文谷公園では楊貴妃が満開だった。色鮮やかで花の密度も濃くて見栄えがするのだけれど、なぜかあんまり人気がないような。開花時期が遅めだからみんな桜に飽きているのか、儚さが表現されていないからなのか。
図らずも上の子が木に登り始めたので、あざとい構図で撮影。空のハイライトが飛んじゃってるのが惜しいな。
ついでに動物広場のアイドル、リンちゃん。彼女もここに来てずいぶん長い。
デビューしたての頃はこんな感じだった。平成は遠くなりにけり。それにしても、初代RX100が出す絵はだいたい青暗いが、やっぱ広角で寄って撮る絵はいい。そういう意味ではRicoh GR 3欲しくなるのだが、子供が大きくなるともはや嫌がられて寄れなくなるという問題が。それでもGRのステルス性があれば寄れたりするのだろうか。
夕方に上の子と二重跳びの特訓をして、ついに会得した。できなかったことができるようになった時の笑顔は格別である。
おまけ。近所にあるこの薬局の名前が気になる。ハイスクール高校とかトレイン列車とか毎日がエブリデイみたいなことを真面目にやる奴がいるなんて。
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