出張から帰って来たら妻子が実家に帰ってしまっていたので、一人寂しい週末を送ることに。せっかくだから、一人でないとできないことをしようではないか。まずは遠くのラーメン屋に行こう。出張の飛行機の中ではANAのオリジナル番組をよく見るのだが、そこで出てきたRamen Adventuresというブログの話を見てラーメンを食いたくなったのだ。ドンブリの中に日本が見えるらしい。で、わざわざ沼袋まで足を伸ばして、せっかくだから周辺を散歩。全例E-M10とM.Zuiko 25mm F1.8で撮影。
ラーメン屋までの道中で通った百観音公園。観音像がいっぱいある。観音菩薩は変幻自在なので、憤怒の明王とかその他もろもろの姿も見える。それぞれ違った表情で面白い。そういや京都の三十三間堂もこのノリだった気が。
無鉄砲に到着。正直言って、豚骨ラーメンにそれほど強い嗜好はないというか、どっちかっていうと味噌系やつけ麺の方が好きなのだが、敢えて豚骨ラーメン。先述のブログでも述べられていたのだが、豚骨ラーメンの割には豚骨臭が控えめで食べ易く、むしろスッキリした感じで良かった。辛子高菜と一緒に食うとより美味しい。
その後、特に目的もなく景色が良さそうな方向に歩いていたら、中野区立歴史民俗資料館があったので入ってみた。ここは、無料で入れる割に、展示がちゃんとしていて面白かった。縄文土器や弥生土器が間近に見られる。つか、古代人って頭いいね。金属の道具がない前提で実用的な器を焼き上げる設備を作るなんてなかなか大変だ。まあそれはそれとして、縄文時代8000年の間に起きたイノベーションがこの程度だってのもまた興味深い。文字で成果を伝達できないと、世代毎に再発明を繰り返さなきゃならんというあたりが理由付けになるのかな。
妙正寺川という川を見かけたので川沿いを歩いてみたら、哲学堂公園があった。名前しか聞いたことがなかったが、入って見たらなかなか興味深い公園である。園内には歴史上の偉人がやたらと飾られていたり、謎のオブジェとともに禅問答のようなメッセージが書かれていたり。老師、釈迦、キリスト、アブラハムとともになぜかイクナートンが。なぜそこにファラオ。
ガンジー。平和主義だが意外に平等主義ではなく、カースト制は支持していたらしい。
公園の中心には、四聖堂および六賢台という建物があり、それぞれ聖徳太子・菅原道真・荘子・朱子・龍樹・迦毘羅仙と孔子・釈迦・ソクラテス・カントを祀っているそうな。
この雑多な感じってなんか懐かしいと思って自分の記憶をたぐってみると、思い当たったものがある。熱海の秘宝館だ。男児の趣味はガラクタ集めとして始まり、大人になって車だのカメラだの魚だのに方向を絞りつつも結局はガラクタ集めで終わるという悲哀の究極を示すのが各地の秘宝館。この哲学堂は東洋大学の設立者である井上円了が私財を投げ打って作ったそうで、経緯的にもなるほどなあと。そう思うと、南無絶対無限尊、宇宙館、絶対城、髑髏庵、鬼神窟といった名称が妙に中二病っぽく感じてニヤニヤしながら、園内を散策させていただいた。
妙正寺川をさらに下って帰路についた。暗渠化されていない川を歩くのもまた新鮮である。しょせんは人工溝渠であって自然を感じることは全くないけども。
家族と一緒にいると主要被写体が自明で背景を探すのに頭を使うことになるのだが、いないと主要被写体を探すのに頭を使うことになるので、撮り方が全く変わる。そして、一人だと自由に歩けていいなあと思う反面、なんかやっぱり物足りない。早く戻ってきてくれるといいのだが。
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