しつこく手持ちSTFモードの布教を続ける。古風なものを撮るとどんな感じになるだろうと思って、横浜の本牧方面にある三溪園という日本庭園に行ってきた。結論としては、期待通り、STF撮影はよく合う。微ボケがしっとりして落ち着いた雰囲気が出る。
M43のレンズはフルサイズに比べて同じ画角で実焦点距離が半分になる。そして、私が主に使う標準レンズの焦点距離は25mmしかない。したがって、主要被写体からちょっと離れると、背景をボケさせて視線誘導することは難しくなる。ボケが小さいとSTFの効果も小さくなる。でも、意味ないことはないのだ。微ボケが美しくなることで、写真全体が「しっとり」した感じになるのだ。以下の例とかも、背景の草木はほとんどボケてなくて、主要被写体である建築物との分離がうまく行っているとは言い難いが、それでもなんだかしっとり落ち着いた感じはするだろう。
STFモードを使うと、たとえボケが小さくても、なんかしっとりした印象の絵になることが期待できる。
八景島付近でも撮ってみた。ボケを主張するには程遠い絵なのに、騒がしい要素が全く無いので、落ち着いた印象になる。
もちろん、近い被写体の方がボケが大きくなるのでSTFの効果はより高まる。以下のような「ブツ撮り」はまさにSTFがはまる。なんかフォトヨドバシみたい。
同じレンズで、STFじゃない例を挙げてみよう。しっかり解像していて、これはこれで良いのだけれど、しっとり感は無い。
とはいえ、自分はAEブラケットで撮ってSTF風の加工をするという苦労をしているからプラセボ効果で「しっとり感」などと思い込んでいるのかもしれない。客観的に見てどうかは読者諸兄姉にご判断いただきたいところだ。
余談。本牧山頂公園にいた野良猫が妙に落ち着いたやつで、5秒とか静止することが観察できたので、STFモードを発動してみた。あんまりいい写真にはならなかったが、動物で成功したのは快挙だ。