「写真は大人のスタンプラリー」というのは私が考えた標語だ。旅行写真なんてのはその典型で、プロアマ問わず既に素晴らしい写真が何万枚も撮られているにもかかわらず、その劣化版をなぜかわざわざ現地に行って自分で作りたがるのだ。その様がスタンプラリーにそっくりではないか。さて、子供の春休みに京都に行ってきたので、私もせっせとスタンプを押してきた。MZ17。
換算35mm画角であるところのMZ17やそれに近い広角画角のスマホなどで東寺の五重の塔を撮る場合には、これらの例のように本堂と塔を繋ぐ道の途中で撮ることになるだろう。ちょっと木の枝が邪魔だが、家族を入れた記念写真としてはこれが典型的な構図だと思う。
この画角を前提とした場合、撮影者が塔のある広場に入ってしまうと、塔だけを収める感じになる。スタンプラリーとしてはいいけど、それにしても面白くない写真になる。しかもこの塔は黒色なので、真昼に撮ると影絵を見ているような感じになってしまう。この例では陰影を出すべく現像時に暗部を持ち上げてみたが、ノイズが出まくってしまった。
前景に人を置いたら、上が切れてしまった。もうちょい引けばよかったが、そうすると人が小さくなってしまうので悩ましい。こういう時は特にズームが便利だろう。
もっと寄るとどうなるだろうと思って、BCL0980で寄って撮った。魚眼レンズだけどデフィッシュ変換してパース強調してみた。ちょっとフレアが出ているのが味といえば味。ただ、五重の塔の美しい形を台無しにする構図だと思う。塔ってのは遠くから見て美しいように作られていると実感した。寄っちゃだめだ。
同じくBCL09080で塔の一部だけ切り取る試み。画質がよければ、そして桜が咲いていれば、いい写真だったかも。
ここまでの反省を生かして、今度は換算90mm画角のMZ45で離れて撮ってみた。思った通り塔の美しさが出てきた。ということで、人をこの池の石の上に立たせて中望遠レンズで撮るのがオススメである。もう子達が飽きてて撮影に非協力的になってしまったので今回は諦めたけど。
もう少し離れるとこんな感じ。この橋の上に人を立たせれば最高だと思ったのだが、立ち入り禁止区域だったのでこちらも断念。しかし暗部のノイズがひどいな。小センサーの弱点が露呈した感じか。
私が塔の周囲をかけずりまわっていた頃、子達は枝を拾ったり花の匂いを嗅いだりして遊んでいた。風雅でいいなあと思っていたのだが、この後、上の子が蜂に刺されて大泣きして、撤退。MZ25。
あと一週間遅く訪れていたら桜と塔を一緒に撮れたんだろうけど、春休みは待ってくれないから仕方ない。東寺は今回初めて来たが、本堂の仏像も見事で、なかなか楽しめた。あと、たぶん、朝か夕方に来て塔に斜めに光があたる状態にした方が映える写真が撮れただろう。
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