上の子を連れて、埼玉県飯能市にある伊豆ヶ岳に登ってきた。標高851メートルという低山ながら、表情に富んだ地形と長い鎖場が楽しめる。全例E-M10とLeica Summilux 15mm F1.7。
いつもお世話になっているハーモニィセンターの催しで八ヶ岳キャンプというのがあって、それに行きたいと言い出した上の子。小学4年生から参加できるので、来年からは参加資格がある。しかし、そのキャンプは八ヶ岳の五峰を縦走するというなかなかハードなものなので、甘ったれたこの子が耐えられるかどうか心配である。それ以前に、どれぐらい本気で行きたいのかがよくわからないので、まずは試してみようと思い立った。彼女は高尾山と丹沢大山と入笠山には登ったことがあるが、それらはいずれもかなり上の方までロープウェイやケーブルカーで到達できるので、頑張るって感じの山では全くない。今回はそれよりちょっと大変なところにしようと思って、私が子供の頃に登ったことのある伊豆ヶ岳に登ることにした。てことで、西武線で揺られて現地を目指す。
西武秩父線には飯能駅で乗り換える必要があるのだが、ここで飯能駅のスイッチバックについて語らずにはいられない。私が幼少の頃にも不思議に思ったものだが、なんでこんな構造になっているのかは諸説あって、今となっては何が本当なのかわからないらしい。
秩父線は単線になるわけだが、複線と単線のプロ・コンについて語りつつ正丸駅に到着。鎖場についても話して事前に盛り上げておいたので、のっけから興奮気味。
高麗川沿いにある駅を出て歩き始めるとすぐに上り坂になるのだが、しばらくは舗装路が続く。娘と手を繋いで歩くってのは何だか貴重な時間だ。
途中の分岐で大蔵山コースと正丸峠コースに別れる。勾配が急だけど距離が短い前者となだらかだけど距離が長い後者のどちらがいいかと子に尋ねたところ、迷わず前者を選択。ここからが山道になる。
沢沿いにあまり整備されていない道が続き、だんだん道なのかどうかあやふやな感じになってくるところを進むことに。
沢を離れて尾根に向かうところでは、かなり急勾配の斜面を這って登る感じに。山全体がアスレチックコースみたいで楽しい。
尾根まで登ると途端に歩きやすくなり、景色もだんだん見えてくる。当然、ヤッホー斉唱を何度かキメる。
五輪山で小休止。元気付けと称してお菓子を分けながら食べると、友情が深まる。ここを抜けると、いよいよ伊豆ヶ岳に入る。
すぐに、男坂と女坂の分岐が現れる。鎖場を通って直線的に頂上を目指すのが男坂で、それを迂回してなだらかな道を進むのが女坂だ。このネーミングもいつかジェンダーフリー運動の槍玉に挙げられるのだろうか。さて、どちらを選ぶか子に聞いたところ、当然のように男坂を選択。看板には「落石注意。女坂をご利用ください」と書いてあり、さらにロープも貼られてはいるが、「通行禁止」にはなっていないのだ。なので、注意して進め。
眼前に現れる岸壁。30年振りに来てみたが、記憶の中のそれよりかなり急だし大きかった。滑り落ちたら大怪我するレベルでちと心配になるが、子供はすいすい登っていく。
中盤で下を見るとブルってしまう高さを感じるが、やはり子供はスイスイと。鎖場でカメラを持ち出している私自身の方が危なっかしい。マイクロフォーサーズシステムの強みはこういうところでも持ち出せるコンパクトさと、ぶつけてぶっ壊れたとしても泣くほどではない値段にある。
鎖場を抜けると、ルートがどこなのかよくわからない岩場を適当に登りながら進むのだが、その緊張感がまた良い。
先を進む子が途中でチラッと振り返って発した言葉は、「お父さん、連れて来てくれてありがとう」だった。父は嬉しいぞ。
岩場を抜けると、頂上に着く。樹木に囲まれていて展望が全く良くないところはいまいちだが、そこで食べる芋けんぴは美味い。
通りかかった登山客にシャッターを押してもらった。雑談していたら「すごいヤッホーでしたよね」と言われてちと恥ずかしい。
本来であればここから子の権現を通って吾野駅から帰るルートを考えていたのだが、子が疲れたというので正丸峠を経て下山するお手軽ルートに変更。帰りは女坂を通ったのだが、女坂と言えども結構急勾配で、雨でぬかるんでいたので、子も私も滑って何度か転んだ。
後半、歩き疲れたのか子が突然ぐずりだして、叱ったり励ましたりしながらなんとか正丸峠に到着。茶屋でコーラ飲んでいいといったらやたら喜んでいた。茶屋で休憩していたら、昔ここで生まれて初めてジンギスカンを食べた記憶がフラッシュバックしてきた。なんか臭い肉だったけど、やたら美味く感じたなぁと。
下山したらまだ15時くらいだったので、勢いでアスレチックコースでもいくかということになり、東飯能から八高線に乗り継いで野山北六道山に。途中で立ったまま眠っていてエネルギー切れの様相だが、「そんなんじゃ八ヶ岳には行けないぞ」と鼓舞して旅を続行。
とはいえここのアスレチックはやたら簡単だったので、ほどなく全部やり終わってしまった。わざわざ遠くから来るほどのところではないな。
そうこうしていたら暗くなって来たので、バスで小平駅まで行ってから西武線新宿で帰宅。夕食は埼玉県民のソウルフード、山田うどんにて。味は全くイマイチだが、安い。二人で670円。
限界まで遊びきった良い休日であった。伊豆ヶ岳はお手軽登山としておすすめなので、東京圏の方はぜひ。我が子の登山熱はそれなりに本気だとわかったので、いい子にしていれば、来年は八ヶ岳キャンプに行けるかもしれない。ただ、八ヶ岳縦走はこんなもんではないので、子の権現コースくらいは余裕で回ってほしかったところだ。
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