初めての漫画本

当家では基本的に娯楽らしいものをあまり子供に与えていない。テレビはほとんど見せないしゲームも漫画もオモチャも買わない。娯楽がダメだとは思わないけれど、外遊びと習い事と読書と家庭学習にほぼ全ての活動時間が割かれるので、娯楽に当てる時間がないのだ。こんな言い方をすると、なんの楽しみもない子供時代を過ごさせているように思われてしまうかもしれないが、すべての活動において本人たちが最大限楽しんでできるように妻や私が心を砕いている自負はある。わかりやすい娯楽を与えて好きに遊ばせた方が労力的にも金銭的にも楽ではあるのだが、環境が許す限りは今の方針を続けていくつもりだ。

などと書いておきながら、気まぐれにキテレツ大百科を買って上の子に贈呈してみた。いつも良い子にしているご褒美という体で。ちょうど彼女はアデノウイルスに罹患して自宅待機だったので、暇つぶしにもいいかなと。なぜキテレツかというと、藤子作品の主人公では珍しい知的なキャラが出て来て、ものづくりの楽しさが表現されていて、そして復刻版全二巻という短さが良かった。さらに、私も妻も子供の頃キテレツが大好きだったからだ。思った通り子供も気に入ってくれたようで、渡したその場で、無言になって一気に読破していた。

本来上の子はポニー教室の発表会にいく予定だったのだが、風邪でダウンしたので、なぜか下の子だけ連れて他人の芸を見学しにいくことに。その途中、駅前のパン屋で見かけてずっと気になっていたというサンタパンを購入。めっちゃ喜んで食べていた。こういうのに感動してくれる子で良かったなあとしみじみ思う。

それから衾町の交通公園とその隣の児童公園で遊ぶというおきまりのコース。なんでこの子は1時間半も飽きずに自転車に乗っていられるのか。

余談だが、私が初めてちゃんと読んだ漫画は兄が所持していた「こち亀」だった。なので我が子にもそれを与える案もあったが、巻数が多すぎるし内容が散漫なので止めた。ドラゴンボールとかナルトとかワンピースとかジョジョとかのバトルものはあまり女子受けしなさそうだし、暴力的なのが下の子に見せた時によろしくなさげなので却下。かといって、スラムダンクとかスポーツものを読ませてもまだピンと来ないだろうし、少女漫画は私がよくわからないので、とりあえず王道の藤子不二雄に落ち着いた。「初めての漫画」って誰しも記憶に残っているものだと思うので、親からのプレゼントとしてちょっと考えて選んだ次第である。所持しているものが少ないほどに、それを何度も読み返すことになる。だから先に与えるものほど大事だ。たぶん一年後くらいにエスパー魔美あたりを追加するかな。

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